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ポルトガル鉄道(CP)

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このページのもくじ

  1. はじめに
  2. 基礎知識(ポルトガル鉄道の列車種別)
  3. インターネットでチケットを買う
  4. 駅の自動販売機でチケットを買う
  5. 駅の窓口でチケットを買う
  6. 改札/刻印/車内検札
  7. チケットの読み方
  8. 関連ページ
 

はじめに

 このページの情報は、自力で(代理店を通さずに)チケットを買って電車に乗ることを想定して書いています。ですので、パックツアーで乗車券の手配が必要ない場合や、代理店(カードのコンシェルジュデスクを含む)に依頼してチケットを確保する場合については、少なくともチケットの買い方の情報は役立ちません。
 また、基本的に予約した電車にきちんと乗ることを前提にしているので、旅程を変更するとか、チケットをキャンセルして払い戻すといった事項については扱っていません(そのような経験がなく、書きようがないためです)。

 そんな限られた情報ですが、何かの参考になれば幸いです。

基礎知識(ポルトガル鉄道の列車種別)

 ポルトガル鉄道の列車種別は、上位のものから順に、Alpha(アルファ・ペンドゥラール)、IC(インターシティ)、IR(インターリージョナル)、R(リージョナル)となっています。このうち、AlphaとICは、全席指定制で、座席指定を受ける必要があります。IR以下の列車には座席指定はないので、乗車券があれば乗車できます。

 チケットの購入方法は、インターネット、駅の窓口、駅の自動販売機です。ただ、手段ごとに購入できる列車種別に制限があります。

 インターネットは、基本的に座席指定が必要な列車のみチケットを購入でき、座席指定のない列車のチケットは購入できません。

 駅の窓口は、すべての種類のチケットが購入できます。

 駅の自動販売機は、近郊列車のチケットのみ購入できます。リスボンとポルトでは、近郊エリアの乗車券がICチケット化されており、自動販売機は、このICチケットの販売とチャージに特化しています。そのため、座席指定が必要なIC以上の列車のチケットは自動販売機では購入できません。

 ごちゃごちゃしていて面倒な感じですが、日本から旅行で行く場合、座席指定が必要な列車(アルファ・ペンドゥラールとインターシティ)は旅行前に日本で予約していき、予約が不要な列車のチケットは現地で手配、というのが一応安心ということになります。

インターネットでチケットを買う

 ポルトガル鉄道(CP)のウェブサイトには英語版があります。ページ右上の「EN」をクリックするだけなので、ポルトガル語が分からない場合はとりあえず英語版にしましょう。

 ポルトガル鉄道のウェブサイトでチケットを購入する場合、最終的には会員登録をしないといけません。会員登録はチケットを購入する途中でも可能ですが、手順が面倒なので、まず会員登録をしてから列車の検索をするのが簡便です。

 会員登録をしたら、列車の検索(出発駅、到着駅、乗車日で検索)をして、料金を選び、座席を選んで決済します。飛行機の予約と同じような感じです。

 決済が終了すると、画面にPDFが表示され、登録した電子メールアドレスにもPDFが送られてくるので、これを印刷して持っていけばOKです。チケットは、↓こんな感じです。



 なお、このチケットは、当然ポルトガル語で書かれています。ポルトガル語が分からないと、一瞬何が書いてあるのか戸惑ってしまいますが、そんなに難しいことは書いてありません。チケットの読み方はこちらをご覧ください。

駅の自動販売機でチケットを買う

 リスボンやポルトの都市圏では、駅にチケットの自動販売機があります。ただ、これは近郊列車のICチケットを販売・チャージする専用の機械で、座席指定が必要なアルファ・ペンドゥラールやインターシティの切符は購入できません。

 近郊列車の切符は、休日割引のような特別運賃を除くと、だいたいゾーン制になっています。自分の行きたい駅が何ゾーンなのかは、自動販売機の本体に貼ってある駅名一覧で確認できるので、それをもとにゾーンを選択して切符を購入(チャージ)します。逆にいうと、タッチパネル画面で駅名を選んでいくような簡単な操作はできないということで、しかも、機械によっては掲示が色あせていたり、はがれていたりするものもあり、慣れないと操作も面倒な感じです。

 行先によっては便利な1日券があったりする(例:リスボンからシントラ・カスカイス・ロカ岬方面、ポルト近郊など)ので、旅行で訪れる際は、そうしたチケットを窓口で購入する方が楽かもしれません。

駅の窓口でチケットを買う

 ポルトガル鉄道では、座席指定が絡まないチケットをインターネットで購入することができません。そのため、鈍行列車に乗る場合は、窓口で切符を購入するしかありません。

 最近は海外の鉄道チケットをインターネットで事前に手配していく旅行スタイルが普通になってしまっているので、現地の窓口で切符を買うという昔ながらのスタイルはややハードルが高いのも事実です。とはいえ、乗車日・乗車駅・降車駅・乗車時刻を紙に書いて持っていけば、だいたい何とかなります。また、ポルトガル鉄道の窓口の人は観光客に慣れており、多くの場合英語でコミュニケーションを取れるので、ポルトガル語が分からないとどうしようもないということはありません。

 こんな感じで、切符の購入自体は何とかなるのですが、窓口でチケットを買う場合の注意点は、行列です。駅と時間にもよりますが、結構並んでいることがあります。乗車直前に買おうとすると目当ての列車を乗り逃がしてしまうこともあるので、可能であれば前日までに購入しておくとよいでしょう。
 

改札/刻印/車内検札

 ポルトガル鉄道には、基本的に改札はありません。例外はリスボン近郊路線で、ここは、ICカード式のチケットをタッチしないと開かない自動改札が導入されている駅もあります(導入されていない駅もあり、そのような駅では、ICカードをタッチする機械がホーム上に置いてあります。)。

 リスボン近郊やポルト近郊のICカードで乗車する区間では、乗車前に、必ず改札かホーム上の機械にICカードをタッチして、切符を有効にしておく必要があるので注意が必要です。車内検札でも、きちんとICカードがタッチされているかどうか、車掌が専用の機械でチェックします。また、降車時もきちんとタッチしないと、その区間の切符の利用が終了したことがICカードに記録されず、次のチケットをチャージするときにトラブルの元になります。

 ICカードの区間では、乗る時も降りる時も、きちんとカードをタッチしましょう。

 ICカード区間以外の区間では、改札も刻印もありません。切符を持って乗車するだけです。車内検札は頻繁に行われており、ごく短い区間を乗車した場合以外はほぼ100%検札にあいました。検札の際は、チケットを車掌に渡すとハサミを入れてくれます。フランスやドイツとは違って、パスポートや決済に使用したクレジットカードの提示を求められることはありませんでした。

 なお、座席指定のある列車でも、空いていれば、空いている座席に適当に座っても何も言われませんでした(途中から混雑してくるとその席の切符を持っている人が乗ってきたときは、席を譲って本来の席に座る必要があります)。

チケットの読み方

<インターネットで購入したチケットの場合>

 インターネットで購入したチケットを印刷すると、↓こんな感じになります。

 

 左上の部分が乗車日や乗車列車が書かれている部分です。右半部は、チケットの条件などが書かれています。上半分がポルトガル語、下半分が英語です。↑の画像ではつぶれてしまっていて読めませんが、旅行者的に重要なのは、

Passengers who have tickets to or from Oporto-Campanha, Coimbra-B or Lisbon Oriente, can use the Oporto, Coimbra and Lisbon urban trains to get to and from Oporto Sao Bento, Coimbra Cidade or Lisboa Santa Apolonia, Areeiro, Entrecampos and Sete Rios stations.

 という部分です。Oporto-Campanha駅(ポルト・カンパーニャ駅)発着のチケットを持っていれば、Oporto Sao Bento駅(ポルト・サン・ベント駅)まで乗れること、Coimbra-B駅(コインブラーB駅)発着のチケットを持っていれば、Coimbra Cidade駅(コインブラ駅)まで乗れること、Lisbon Oriente駅(リスボン・オリエンテ駅)発着のチケットを持っていれば、Lisboa Santa Apolonia駅(リスボン。サン。アポローニャ駅), Areeiro駅, Entrecampos駅、Sete Rios駅まで乗れることが書いてあります。

 次に、左上の部分を拡大したものを、日本語(赤色)付きにしたものが↓です(個人情報が入っている部分があるので、適宜加工しています)。

 

 とりあえず乗車日と乗車区間、号車と座席番号が分かれば、とりあえず列車には乗れるので、最低限、赤文字で書いた部分をきちんと理解してけば大丈夫です。

<駅の窓口で購入したチケットの場合>

 窓口で購入したチケットは、レシートのようなペラペラの感熱紙に印刷されています(↓)。

 

 紙のサイズが小さいので、インターネットで購入したチケットと違って、ところどころ略語が使われていますが、基本的な読み方は同じです(↓)。

 

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初版作成:2016年10月 
最終更新:2017年07月