バンベルクはレグニッツ川沿いに発展した歴史ある都市です。第二次世界大戦の戦災を免れた歴史ある町並みが今日に残っており、世界遺産に指定されています。
独断と偏見ですが、ストラスブールの雰囲気が好きな人なら、きっと気に入ると思います。
バンベルクの旧市街はコンパクトにまとまっており、大聖堂、新宮殿、旧市庁舎、小ベニス地区といった主要な観光ポイントは500メートル四方に収まってしまいます。なので、観て歩くだけなら数時間で十分巡れます
バンベルクの観光プランを検討する際は、バンベルク観光局のウェブサイトにあるPDF地図を利用すると、イメージがつかみやすく便利です(下の地図は、ドイツ語版のページからしか行けません)。
バンベルク観光局(ドイツ語、英語、日本語等):
http://www.bamberg.info/
地図への直リンク(ドイツ語):
http://www.bamberg.info/pdf/pdf/downloads/cityguides/innenstadtplan-a2.pdf
同じ地図は、市街のあちこちに設置されたインフォメーションポイントにも掲示されています(写真)。
<全般>
どこを歩いても絵になるエリアです。ただ、やや複雑に道が入り組んでいるので、方向感覚に自信のない人は要注意です。
<旧市庁舎>
旧市庁舎は川の真ん中に建っていて、両岸と橋で結ばれています。また、旧市庁舎の中州の北側と南側にもそれぞれ別の橋があり、特に南側の橋からの眺めが有名です(写真)。旧市庁舎の建物内部は、陶磁器の博物館になっています。
<小ベニス地区>
小ベニス地区は、旧市庁舎から見てレグニッツ川の下流側(北西側)北東岸の、川辺に建物が建ち並んだ200メートルほどの地区です。この地区は対岸の道路から眺める方法と、観光客向けのクルーズ船から眺める方法があります。
クルーズ船は、小ベニス地区から北西の方に進むコースをとり、南東の方(旧市庁舎の方面)には行きません(旧市庁舎の少し南東側に堰があるため、そちらの方へは行けません)。そのため意外に見所は少なく、個人的には船に乗らなくても十分だと思います。下の写真2枚は、いずれも対岸から撮影したものです。
<レグニッツ川からの眺め>
バンベルクの写真で、旧市庁舎と並んでよく出てくるのが、レグニッツ河畔から聖ミヒャエル修道院を臨む眺めです。聖ミヒャエル修道院は高台にあるので色々なところから見えますが、クルーズ船が発着する桟橋付近からの眺めが割とよいのではないかと思います。
ドーム広場を囲むように、大聖堂、旧宮殿、新宮殿といった見所があります。下の写真は、大聖堂の入り口付近から新宮殿を撮影したもので、左手前が広場です。
<大聖堂>
4つの塔を持つ特徴的な建物です。ただ、あまりに大きいため、近くから全体像を見るのはなかなか難しいです。
<新宮殿>
内部は博物館とバンベルク市の図書館になっています。博物館は、15分ごとのツアーガイドの形で、新宮殿の内部の居住区を見学できます。ガイドツアーはドイツ語のみで、オーディオガイドもありませんが、日本語の資料が用意されているので、それを見ながら見学できます。また、新宮殿に収蔵されている絵画も展示されており、同じ入場券で見ることができます。ただし、所蔵作品はキリスト教関連の宗教画がほとんどのため、基礎知識がないと何の絵なのか分からないものが多いです。
<ローズ庭園>
ドーム広場から新宮殿の入り口のアーチをくぐり、右手にあるのがローズ庭園です。その名の通りバラが植えられており、季節によっては綺麗な花を楽しめそうです。ローズ庭園は旧市街から少し高いところにあるので、市街全体を見渡せる上、比較的市街に近いので、迫力ある眺めが楽しめます。
聖ミヒャエル修道院は、旧市街から約1キロほど離れた丘の上にあります。「レグニッツ川からの眺め」の写真で見えているお城のような建物がそれです。
修道院の裏手からは、市内を一望することができます。絶景というほどではないような気もしますが、高いところに登って景色を見るのが好きな人にはお勧めできるポイントです。
アルテンブルク城は、旧市街地から約2キロほど離れた丘の上にあります。城には塔があり、1ユーロの入場料で登れます(係員がいるわけではなく、募金箱のようなものがあるだけなのでお釣りは出ません。)。ここまで行って塔に登らないのはもったいないので、小銭を用意して行きましょう。下の写真は、塔からの眺めです。遠くにある市街を眺める感じになります。
アルテンブルク城は市街から遠く、かなり坂道を登る上、後半は周囲に人家がありません。徒歩で行く場合は、明るい時間帯に(防犯)、十分な水を持って(熱中症対策)、訪れることをお勧めします。また、正直言って夏の直射日光を浴びながら徒歩で登るのはキツイものがあるので、行きはタクシーを使うというのも手です。ただ、個人的にはアルテンブルク城から市街に向かう丘の斜面に広がる麦畑(?)からの眺め(下の写真2枚。季節は春〜初夏)が最高だと思うので、往復とも自動車というのは少しもったいない気がします。
アルテンブルク城にはレストランがあり、ビールだけ注文することもできます。一生懸命坂を登った後に飲むビールは格別です。
バンベルクの名物に、燻製ビール(Rauchbier/ラオホビア)があります。これは、燻製した麦芽で作られたビールで、ビールなのに煙の匂いがします。無理矢理たとえるなら、ラフロイグの黒ビール割りという感じなのですが、なかなかイメージするのが難しい、不思議な飲み物です。
このビールは好き嫌いがはっきり分かれそうですが、土地の名物なので、バンベルクを訪れたら是非トライしてみてください。レストランで飲めるほか、バンベルク駅の売店でも瓶入りを購入できます。