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ニース・カルヴィ航路

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このページのもくじ

  1. はじめに
  2. ニース港へのアクセス
  3. ニース港での乗り方
  4. 海から見るニース
  5. 船内での過ごし方
  6. 海から見るカルヴィ
  7. コルシカ島のみどころ
  8. プラン作成のポイント
  9. 関連ページ
 

はじめに

 ひょんなことからコルシカ島に行こうと思い立ちました。交通手段を調べたところ、マルセイユやニースなどからフェリーが出ているらしいことと、ヨーロッパのいくつかの空港から飛行機が飛んでいるらしいことが分かりました。せっかくなので、ちょっとしたクルーズ気分を味わうのも悪くないなということで、ニース・カルヴィ間のフェリーをオンラインで予約しました。

 ただ、オンラインで予約はしたものの、印刷したチケットにはチェックインが必要だと書いてあり、しかしどこでチェックインするのかは分からないという有様でした。日本語の情報があまりない航路でもあるので、何かの参考になればということで、私が乗ったときの体験談をまとめておこうと思います。

ニース港へのアクセス

 私が乗ったフェリーは、朝8時15分の出港でした。印刷したチケットには、90分前までにチェックインするようにと書いてあり(チケットによって条件が違う可能性があるので、要確認です)、6時45分に港に着かなければいけないという、なかなかハードな時間設定です。これはもう前泊しかないと思い、港近くのホテルを予約しました。

 ニースの市街地から港へ行く場合は、トラムでガリバルディ広場まで行き、そこから歩くのが手っ取り早いと思います。港前まで行くバスの方が歩く距離は短くなるのですが、本数があるのかを事前に十分確認しておいた方がよいでしょう。

 ここからが厄介なのですが、ニース港は下の図のような形をしています(この略図は、左側が北です)。



 図を見れば一目瞭然ですが、岸壁1〜3と岸壁4・5を間違えると大変な距離を移動しなければいけなくなります。道路から港の敷地への入口(3か所ぐらいあります)付近には電光掲示板があり、船の行き先・出発時刻・と岸壁(Quai)が表示されているので、必ずこれを確認して、表示された岸壁に向かいましょう。

ニース港での乗り方

 岸壁1〜3の入口と、岸壁4・5の入口にはゲートがあり、船に乗る人以外は入れないようになっています。自動車で乗る場合はよく分からないのですが、徒歩で乗る場合はゲート脇のセキュリティ事務所でチケットとパスポートのチェックがあるので、パスポートは取り出しやすい場所に収納しておきましょう。チェックされたのはチケットとパスポートだけで、荷物検査はありませんでした。

 後は、ゲートの先の歩道をまっすぐ船まで歩きます。オンライン予約の場合も、セルフ印刷のチケットにリファレンスナンバーが書いてあれば船まで直行でOKです。私はこれを知らなかったので、途中にあるチケットオフィスでセルフ印刷のチケットを確認してもらいましたが、そのままで有効だということでした。

 船の手前に、電車の車掌が持っているような端末を持った職員がいます。この人にチケットを見せると、端末で予約番号がチェックされ、同時にチェックインが完了します。

 あとは乗るだけ、なのですが、このフェリーには旅客用のタラップはなく、自動車が乗り込んでいく脇から乗船しました。乗船したら、階段かエレベーターで上に移動します。これで、乗船完了です。逆に、下船するときも車の脇から出ることになります。

海から見るニース

 ニースから出航する際は、船尾右舷側にニースの港や街が見えます。また、出航して少し進むと、カンヌからモナコにかけてのコート・ダジュールの海岸全体を見渡すことができます。じっくり眺めを楽しみたい場合は出航前から場所を確保しておくとよいでしょう。私が乗った時は少しかすんだ薄曇りの天気でしたが、快晴の日に当たれば、文字通りのコート・ダジュールだろうと思います。

 ニースに入港する際は、ニースの町並みは左舷前方に見えてきます。カンヌは左舷側、モナコは右舷側です。また、入港時刻がやや遅いので、季節によって夜景〜夕暮れ時の景色が楽しめると思います。



船内での過ごし方

 出港からしばらくすると、船は地中海のまっただ中を進みます。ニース・カルヴィ航路の所要時間は、使われる船にもよりますが4〜6時間程度です。私が乗った船は5時間45分でした。最初と最後は陸を眺めるとしても、たっぷり時間が残ります。

 フランス人は日光浴が好きなようで、オープンデッキではたくさんの人がくつろいでいました。また、私が乗った便は出発が朝早いこともあり、寝ている人もいました(貴重品管理の問題があるので、寝るつもりならキャビン(船室)の予約をお勧めします)。過ごし方は人それぞれですが、何か時間がつぶせるものを持ち込んでおくのがよいでしょう。

 

海から見るカルヴィ

 カルヴィへ入港する際は、右舷前方に街が見えてきます。なので、カルヴィに到着するときに景色を見るなら、オープンデッキの右側にいるのがお勧めです。カルヴィの街は、海に突き出た突先の部分に城壁に囲まれた丘のような場所があり、これが段々近づいてくるのが見所です。

カルヴィから出港する際は、フェリーは左向きにUターンします。出港当初は右舷側の真横に、Uターン後は左舷側に、それぞれ街が見えます。その後は、後方に遠ざかっていくコルシカ島がしばらく見え、これもなかなか見応えがある景色です。



コルシカ島のみどころ

 コルシカ島の主要な観光資源は、ビーチ(海水浴)、マリンスポーツ、景色です。

 とはいえ、海水浴やマリンスポーツをするために、わざわざ日本からコルシカ島まで行く人はほとんどいないと思います。そこで風景ですが、天気さえ良ければどこに行っても絵になる島です。ただ、島内の移動はかなり不便なので、国際免許証を準備してレンタカーを借りるのがよいでしょう。フェリーの中や街の土産物店で売っているドライブマップを参考にして海沿いの道を中心に島内をドライブすると、絶景を楽しみながら色々な地区を巡れると思います。

 残念ながら私はドライブはしなかったのですが、行く先々でふと目に入る景色が本当に綺麗でした。





 コルシカ島の名物としては、折りたたみ式のナイフ、熟成サラミ・生ハムといったものがあります。写真は、カルヴィの土産物屋が軒を連ねる通りにあった食料品店の店内です。色々な種類のものが天井に吊られていて、店内には熟成した肉製品の匂いが充満しています。購入時に、旅行で持ち帰るのかどうかを聞かれ、そうだと答えると真空パックしてくれました。



 肉類は日本への持込みができない(検疫で没収)ので、日本からの旅行で固まりを購入するのは難しいかもしれません。が、同じ店でスライスしたものも売っていましたし、コルシカで売っているサンドイッチ(「コルシカ風」などと名前が付いています)にはこの手のサラミ類を挟んだものもあるので、現地で試してみるのも手です。ただし、かなり強い熟成香がするので、好き嫌いは分かれると思います。

プラン作成のポイント

  ニース・カルヴィ航路に限った話ではないのですが、船旅は時間がかかります。コルシカ航路は夜行便が運行されている路線もあるので、時間の節約を考えるなら夜行便も1つの選択肢だと思います。

  一方で昼行便は、時間の有効活用を考えれば論外の選択です。が、船旅には船旅の良さがあります。船内でくつろぎ、船から景色を眺めることそれ自体を観光だと思えるなら、昼行便もアリでしょう。

 どんな旅行を思い描くかが、この航路を旅行に組み込む際のポイントになると思います。

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初版作成:2012年06月 
最終更新:2017年07月