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距離感の把握と交通手段

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このページのもくじ

  1. 時間距離が大事
  2. 近そうなのに遠い/遠そうなのに近い
  3. 極端に交通が不便な観光地
  4. 地下鉄路線図の落とし穴
  5. 関連ページ
 

時間距離が大事

 交通手段を考えるとき、色々な種類の地図を見て検討することも多いと思います。もちろん、目的地の最寄り駅からホテルまで徒歩で移動といった場合には、地図で道順を検討しておくことは大切です。

 しかし、旅行プランを考える場合に一番大事なのは、実際の距離ではなくて所要時間です。たとえば,同じ大阪から100キロほどの距離の目的地でも、新幹線がある名古屋と、新幹線がない福井とでは、所要時間は全然違います。直線距離では大した距離がないのに、交通が非常に不便で行くのに時間がかかる場所というのもあります。

 旅行プランは、1日にどれだけの場所を回れるかを考えて作るものですから、実際の距離よりも時間距離の把握が重要です。時間距離の感覚を身につけておくと、効率的にプランを組むことができますし、鉄道の運休といった急な予定変更があってもある程度は対応できて便利です。

近そうなのに遠い/遠そうなのに近い

 時間距離の問題とは別に、私たちの頭の中にある地理的なイメージの中には、様々な思い込みや錯覚があります。たとえば、北海道の地図を見ると、札幌から旭川というのはそれほど遠くなさそうに見えます。しかし実際には、特急列車で1時間半、自動車なら高速道路を使って2時間ほどかかります。北海道の地図は他の地域と比べて小さな縮尺で描かれていることが多いために、近そうに見えるのに実際は結構遠い、ということが起こるわけです。

 逆の例として、オランダという国があります。オランダは、面積としては九州とほぼ同じぐらいで、地図を見るとそれなりの広さがあるように感じます。しかし、国の形が正方形に近い上に、首都のアムステルダムが国のちょうど真ん中あたりにあるために、アムステルダムから鉄道に乗ると、1時間以内でほぼ全ての主要都市に行けてしまいます。面積だけでなく、国土の形や都市の位置によっても、距離感は随分変わってくるものです。

 馴染みのないところに行くのが旅行の醍醐味ですが、ある程度の感覚はつかんでおかないと、現地でやたらと長い距離をドライブすることいなって疲労困憊とか、移動がスムーズすぎて時間が余って勿体ないとかといったことになってしまいます。特に自分で車を運転する場合は、列車やバスを使う場合と違って所要時間の感覚がつかみにくいので、特に注意が必要です。
 

極端に交通が不便な観光地

 交通手段を調べてみたら、極端に交通が不便なことが判明することがあります。たとえば、列車やバスで行けなくなはいものの、その目的地に行くだけで1日仕事になってしまって他に何もできなくなりそうだとか、ある程度広いエリアに観光地が点在しているのに、観光地間のアクセスが悪くて効率的に回れない、とかといったケースです。

 そういう場合はレンタカーが使えると一番です。しかし、冬の北海道で運転するのは怖いとか、海外旅行で半日だけのフリータイムのために慣れない右側通行で運転するのは心配だとかといった理由で、ためらってしまうこともあるものです。運転には自信があるけれど、旅行先なんだから昼からお酒を飲みたい(=自分で運転はできない)、という人もいるでしょう。

 交通の不便な距離がそれほど長くないのなら、タクシーを使うというのも1つの手です。しかし、何十キロもの距離となると、タクシーというわけにもいかないでしょう。

 それで諦めきれるなら、それでいいのですが、それでも行きたい、ということもあります。そういうときは、現地の1日ツアーや半日ツアーを調べてみると、よいものが見つかる場合もあります。遠くから行ってみたいと思うような場所なら、ツアーがある可能性がそこそこ高いからです。ただし、最少催行人数のあるツアーだと、人数不足でツアーが中止になってしまうこともあります。そうした場合に備えて、代替プランは用意しておいた方がよいでしょう。

地下鉄路線図の落とし穴

 逆に、交通が便利すぎる大都市特有の落とし穴もあります。東京や大阪、パリやロンドンといった大都会では、地下鉄路線やバス路線が非常に充実しています。

 それはいいのですが、地下鉄の路線図を見ていると、わずかな距離でも地下鉄に乗らないといけないような気分になってしまうことがあります。しかし、たとえば地下鉄で2駅といっても、実際には1キロ足らずの距離だったりして、歩いても15分もかからなかったりします。このぐらいの距離だと、ホームが深いところにある路線では、入り口からホームまで歩いて、電車を待って,電車を降りてからまた地上まで歩いてと、地下鉄に乗る方がかえって時間がかかってしまうこともあります。

 また、目的地の公式サイトやガイドブックでは地下鉄○○線の×駅が最寄り駅と書いてあるものの、別の路線の駅からでも徒歩5分ぐらいで行ける、ということは珍しくありません。わざわざ乗り換えて最寄り駅に行くよりは、徒歩5分ぐらいの別の駅から歩いた方が早い、ということもあるわけです。

 ただ逆に、地下鉄で1駅だからと侮って歩こうとしたら、2キロ近く離れていたとか、その地域の道が複雑で迷子になってしまった、なんていうこともあります。いつも地下鉄に乗るのがよいとは言えませんが、いつも歩いた方がよいわけでもないわけです。

 こうした問題が起こる大きな原因の1つが、綺麗に書かれた地下鉄路線図です。地下鉄路線図を見ていると、どの路線もまっすぐで、駅の間隔は均等で、乗換もスムーズにできてしまうような錯覚に陥ってしまいます。でも、実際はそんなことはないので、実際の距離感や方向感覚をつかむために地図を見ておいた方がよいです。観光ガイドの現地地図と、google mapあたりを見て、それを地下鉄の路線図と重ね合わせると、よりよく現地を理解できると思います。

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初版作成:2012年05月 
最終更新:2017年07月